住職の話

2013年春

季節の花、バラ、カキツバタ、芍薬、さつき、カルミヤ、どくだみ等々。
狭い境内ながらも、たくさんの花が咲き競う六月。
 
私の趣味の一つが、庭いじりです。咲いた花の中には(あれ、こんなのもあるぞ)なんて記憶にない花が、それはひっそりと咲いていることもあり…

お大師様の捨遺雑集に過因の詩が著されています。

「いうことなかれ、此の華今年開くとまさに知るべし往歳種因を下せることを」

(いつの間にか花が咲いたな)と思うのは間違いで、
この花は、過去に種がまかれた事実があり(因)、自然の力に助けられ(縁)成長したから…に他ならないということです。

善果も、悪果も、日々の行いの成果です。
そして、すべてのものが「ご縁」によってつながっています。

福應寺住職 弘道